社会インフラを担っている
という強い使命感
鉄道事業部 電力部
情報通信学部卒S.N01
難易度が高い変電所設備の
一大プロジェクトに挑む
私が所属する部署では、鉄道事業に関係する様々な電気工事を行っています。強電と呼ばれる大きな電流を使用する分野で、具体的には変電所の新設や更新工事、変電所から駅までの送電、駅構内の照明をはじめとする様々な電気設備の工事・保守業務を手掛けています。鉄道会社の営業に支障がないよう作業することから、勤務は夜勤中心になることが多いですね。
現在、担当しているのは東海道新幹線に電力を供給する変電所の設備をリニューアルするもので、数年掛かりの大きなプロジェクトです。しかも、この案件は設計上、難易度が高く、複数の設備工事会社が断わった経緯があり、最後の頼りとして当社に持ち込まれたものなのです。
今ようやく、本格的な工事に取り掛かる段階へと進んでいます。自分のキャリアの中でも最大のプロジェクトですから、これを無事にやり遂げることができれば大きな自信にもなりますし、それにも増して達成感は何よりも大きなものになると思います。
私たちが担う工事は、万一トラブルがあれば電車の運行を止めてしまうこともあるため、影響は計り知れません。大きな責任を背負っているという意識は常に持っています。線路内作業は午前1時から4時が基本ですが、停電を伴う変電所作業などではさらに時間が限定されて、1時半から3時半のわずか2時間の作業になります。その時間内に確実に計画通りの作業を終わらせるため、事前の準備と段取りの確認はいつも入念に行うようしています。
一方、日中の運行時間中に作業をする場合は、列車の運行に支障のないよう、また作業員にケガがないよう安全を第一に考えた作業を徹底しています。
お客様の「次もよろしく」の言葉に、
心から嬉しいと思う
私たちが携わるのは多くの人々が利用する交通インフラを支える仕事であり、自分の仕事がしっかり地図や形となって未来に残ります。自分の仕事が役に立っているという事に大きなやりがいを感じます。
これまで関わった仕事で強く印象に残っているのは、入社した年に初めて主担当として携わった東日本大震災で損傷した駅の電気設備ケーブルの取り換え作業です。当時は必要な物資も不足していたためケーブルの調達にも3カ月かかりましたし、損傷場所は駅から約2キロ離れた橋梁上であった為、制約も多く、安全面には細心の注意を払って工事計画を立てました。
時に、お客様と協力会社の方の意見が割れて統率が難しくなったこともありますが、全作業を無事に終えた時はみんなが笑顔になりました。お客様に「また次もよろしく」と言われた時は、心から嬉しかったですね。それに社会インフラを担っているという強い使命感も覚えました。
入社を決めた理由の一つは、鉄道関係の仕事に携わりたかったためです。高校時代に静岡で寮生活をしていた時、新幹線を目にする機会が多かったことが鉄道関係に興味を持つきっかけになりました。専攻は情報通信というIT分野でしたが、新分野に挑戦してみたいという想いがありました。
もう一つは海外で仕事をしてみたいという希望を持っていたことです。新興国の鉄道インフラ整備はこれから本格化します。当社には国際部もありますし、携われる機会も多くなると期待しています。実際に赴任している方もいるので今後、機会があれば手を上げたいですね。