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都内有数の複合商業施設「サンシャインシティ」で、
混雑時も安定した通話・通信を実現する基地局を整備
PROJECT STORY情報通信設備
PROJECT MEMBERプロジェクトメンバー
- 友成
- 情報通信事業部 ネットワーク工事部
工学部卒
- 松本
- 情報通信事業部 ネットワーク工事部
工学部卒
- 小川
- 情報通信事業部 ネットワーク工事部
工学部卒
1970年代の開業以来、東京・池袋のランドマーク的役割を果たしている複合商業施設「サンシャインシティ」。毎年約3千万人が来場する同施設において、東邦電気工業は長年に渡って通信キャリア(ソフトバンク)の携帯電話基地局の増設および整備・保守を担当しており、利用者の安定した通話・通信に貢献している。
8つの基地局、650本のアンテナからなる
最大規模の通信インフラを担当
サンシャインシティは、建設当時アジアNo.1の高さを誇り、現在も展望台の高さは都内一のサンシャインシティ60を中心に、複数のビルやホテル、コンベンションセンター、地下街・専門店街で構成される複合商業施設だ。バスターミナルも有する同施設には、東京近郊はもちろん、日本全国さらに最近は海外からも多くの観光客が訪れており、毎年約3千万人が来場している。
それほど多くの来場者を受け入れる商業施設において、たとえ混雑時でも利用者が常に安定した通話・通信ができるようにするため、通信インフラは何度も増強されてきた。
「通常の施設であれば1つの無線基地局でまかなえるのですが、サンシャインシティほどの規模の施設となると8つもの基地局が必要で、アンテナ数は総計で650本にもなります。これと同等の規模となるのは東京ビックサイトくらいですが、アンテナ数では当社が担当している施設として最大規模です。そこを任せられているという誇りと責任は常に感じますね」と松本良彦は語る。
松本が仕事で強く心掛けているのは、現場を手戻りなく進めるために図面や書類作成で一切の妥協をしないということだ。
「もし現場で問題が起こってしまうと、すべての段取りが狂ってスケジュールの大幅な遅れや手戻りに伴う余計なコスト発生につながります。また、お客様の信頼を失うことにもなり兼ねません」
大きく進化する
通信の新技術にいち早く対応
その松本とともに約10年に渡ってサンシャインシティを担当し、基地局の追加・更新を行ってきたのが同期入社の友成善昭だ。友成は現在、サンシャインシティの直接の担当から外れたものの、当時はプロジェクトリーダーとして、全局の進捗管理や通信キャリアとの調整、各種書類作成、社内検査員等の全体の取りまとめ業務を担当。8局目を増設するプロジェクトを主導して、2015年3月に約1年を掛けて実施した。友成は次のように振り返る。
「われわれが初めて担当になった当時のサンシャインシティは、まだ2局でまかなえていました。それから何度も基地局の増設プロジェクトに携わってきましたが、最初の案件は既設の局からアンテナを追加して系統を大きく変更する設計で、施設が大規模だったことから既設局の系統を把握するのが一苦労でした。また、これはサンシャインシティに限らないことですが、机上では現場の状況が良く分からないこともあります。現地に足を運ぶと図面と異なっていることもあるので、臨機応変の対応が求められます」
その後も新しい無線機器がでるたびに機器のリプレースを行ってきた。アンテナを追加することで、システムはより複雑化していく。また、この10年の間で通信技術の変遷は目まぐるしい。2Gから3G、そして現在の4Gへと通信方式が進化。すでに5Gを見据えた取り組みが進もうとしているが、それに伴い新技術への対応も必要になる。
「毎回資料を調べて最適な設置方法を検討してきたので、基地局システムの知識とノウハウは誰にも引けを取らないと言えるくらいになれたという自負もありますね」と友成は語る。
通信エリアを拡大し
サービス開始の達成感
2012年に入社した小川 大輔にとって、サンシャインシティはOJTの場でもあった。今はその延長として松本の下でサンシャイン基地局の新設や追加に関するプロジェクトに携わり、設計から施工までを担当している。
「通信技術や工事に関する専門知識を身につけることはもちろんですが、現場独自のしきたりや人との接し方なども学びました。私の専攻は情報通信工学ですが、大学の学問と実践はやはり大きく違うと感じましたし、ほぼゼロから知識も技術も積み上げてきたという感じです。ただ、はじめは先輩に付いていくだけの状態でしたが、今は、後輩にアドバイスができるまでになったので、自分なりの成長を感じています」
現在、小川はサンシャインシティと同じく基地局数では最大規模となる東京ビッグサイトの工事も担当している。仕事にやりがいを感じるのは、お客様に電波がよくなったよと声を掛けられる時だという。
「無線ですから構造物のように目に見えるような実感はありませんし、お客様にとっては、通じて当たり前です。それでも時に評価の言葉をいただくと素直に嬉しい気持ちになります」
現場をマネジメントする立場の松本にとっては、単に工事を無事に完了すれば良いというものではない。
「ビジネスの視点から効率性、採算性を常に視野に入れておかなければなりません。そのため自分で設計したものが完成して、なお且つ原価が厳しいながらも最終的に利益を会社にもたらすことが出来た時は達成感があります」
現在、他の無線基地局工事プロジェクトで設計・現場管理・オーナーや工事会社との交渉に当たっている友成。多い時にはプロジェクトリーダーとして、1年で50~100局もの現場のマネジメントを担当する。
「忙しい毎日ですが、終わらない現場は無いということを信条にしています。それでも工事が竣工して実際にサービス開始(電波発射)され、通信エリアが拡大した時は今も達成感がありますね」
現場管理が中心となる松本と友成にとって目標は「基幹技能者や主任技師などマネジメント業務に必要な資格を取得すること」と口を揃える。一方、若手の小川が目指すのは、幅広い技術の習得だ。
「せっかく様々な分野で働ける会社に入社したので、色々なことを学びたいですね。技術を一通り理解した上で現場管理ができるようになるには10年は掛かると思います。そして将来的には出身地(仙台)の支店で活躍したいと思っています」