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豊洲新市場の新築施設で
JVによる電気設備工事プロジェクトを担う

PROJECT STORY一般電気設備

PROJECT MEMBERプロジェクトメンバー

安藤 裕二
設備事業部 営業部 営業第1グループ
体育科卒
入社年度 2010年
小柳 亮治
設備事業部 工事部 工事第1グループ
生産工学部卒
入社年度 1998年
太田 豊人
設備事業部 工事部 工事第1グループ
電気工学科卒
入社年度 2015年

東京の新たな名所となる東京都中央卸売市場(以下、豊洲新市場)。その7街区のリサイクル施設棟新築に伴う電気設備工事を担当したのが設備事業部だ。他社とのJV(ジョイントベンチャー)となった現場内は、工区ごとに大手電気工事業者が施工を担当。同時進行する別業種を担当する会社との工程調整の難しさや、タイトな工期の中にあって、それぞれが強みとする技術力を結集したことで予定通りの完成を迎えた。

績、技術力、現場管理能力が評価され、
落札を勝ち取る

築地市場の移転に伴い建設された豊洲新市場は、約40.7ヘクタールの敷地に水産卸売場、水産仲卸売場、仲卸売場の3つの市場棟のほか、「千客万来施設」などが設置される世界最大級の生鮮市場である。

諸般の事情から当初予定より遅れたものの、同市場では2019年10月の開業に向けて着々と準備が進められている。その7街区には、主に市場で毎日使用される膨大な量の発泡スチロール容器をリサイクル処理することを目的に新築されたリサイクル施設棟(廃棄物集積棟)がある。東邦電気工業は電気工事業者2社とJVを組み、リサイクル施設棟のすべての電気設備工事の施工を担当した。
「リサイクル施設棟の電気設備工事は、東京都が発注する公共工事のため競争入札が行われました。入札には6~7社が参加。もちろん価格が大きな要素にはなりますが、過去の実績、技術力、現場管理能力を含め総合的に評価された結果、当社が参加するJVが落札につながりました」と営業部の安藤 裕二は語る。

安藤は営業担当として東京都に提出する資料作成やJVパートナー会社との協定業務、JVとしての各種検討・分析などを行った。
「実は、前任者から引き継いだ案件だったのですが、入札および落札資料作成から竣工時の資料作成まで一通りのプロセスに携わりました。資料は分厚いバインダーファイルで3冊分とかなりのボリュームであり、落札を左右しかねない資料ですから今まで以上に細かなところまで気を配りました」

の中の注目を集めた
決して失敗が許されない工事

プロジェクトは2015年3月から16年6月末の1年強の期間であったが、現場での実質的な作業は15年秋にスタートしたため、かなり短期間の工期であった。

小柳 亮治は現場代理人として現場総括管理から、客先対応や関係各社との工程調整、原価管理まで、工事現場の全権を担った。東邦電気工業が担当する工区だけでも協力会社を含めて総勢40名が参加、現場全体では毎日約1500名もの作業員が工事に携わり、行き交う人の渋滞が起きるほどだったという。
「世の中から大きな注目を集めた案件だけに、われわれとしても決して失敗は許されないという決意を持って工事に挑みました。実際、他社も含めて力の入れ方が違うという想いを肌で感じるほどでした」

20年の社歴を持つ小柳だが、社外JVの現場を経験したのは初めてであった。現場内は工区ごとに大手の電気工事業者が施工を担当し、多くの工事が同時進行していたことから、大手の手法を何度か見学させてもらう機会があった。
「特に施工管理方法については、当社との違いを痛感しました。自分が今まで当たり前と思っていたことが他社の視点では違い、より良い方法があることを学びました。他社との折衝なども含めて、とても良い経験ができました。その経験を若い世代にもしっかりと伝えて、会社全体の底上げを図りたいという想いも強くなりましたね」

その年の新人として、プロジェクトに配属された太田 豊人は、現場担当として作業員への作業指示や材料の搬入対応を任された。右も左もわからない中で、いきなり大規模なプロジェクトに参加したことから、はじめは作業員の方々にいろいろと迷惑を掛けてしまったという。
「電気工事は建築工程に合わせなければならないので、施工に入るタイミングがとても重要です。当初は、現場作業員および他業種の作業員の方との事前打ち合わせが不十分で、搬入対応や施工がうまく運ばなかったことも何度かあり、怒られたこともありました。以来、段取りの大切さを肝に銘じるようになりました。同時に、いち早く大規模なプロジェクトに参加して鍛えられたことで成長したと思いますし、後に別のプロジェクトに参加した時もスムーズに入っていくことができました」

って終わりではない。
運用までも考えた施工を目指す

遅れが許されない短期間の工期にあって、リサイクル施設棟は予定通りの竣工を迎えることができた。
「お客様からの評価は非常に高く、信頼を得ることができました。また、原価管理面も非常に良かったことで、JVを構成する各社からも感謝されたことはプロジェクトに参加した者としてとても誇りに感じます」と安藤は胸を張る。

現場代理人の小柳にとっても、現場が無事に竣工し、引き渡しを終えた際にお客様より満足しているという言葉をもらった時が一番のやりがいだ。
「私たちの仕事はものづくりですが、造って終わりではありません。引き渡し後にお客様が何十年も使用することを考えて、施工段階で後の運用に有利になる創意工夫を積極的に取り入れることを心掛けています。それが真にお客様の満足につながると思うからです」

太田にとって今回のプロジェクトは施工管理としての基礎を身に着け、プロセスを学ぶ場となった。
「私はまだ経験年数が多くはありませんが、東邦電気工業は様々な分野の電気工事と関わり、幅広い知識や技術を身に着けることができる恵まれた環境があると感じました。実際、それぞれの現場で良い経験を積むことができていると思います。困ったことや壁にぶち当たった時でも、手を貸してくれる素晴らしい先輩、上司が傍にいるので、これからも積極的に様々なプロジェクトに参加したいと考えています」と前を向く。